舞城王太郎『世界は密室で出来ている』
再読してみたんだけど、これいいなぁ。舞城独特の暴力的な文体の中に愛がある。事件だとか探偵だとか、そういうミステリ的な要素は全部オマケなのではなかろうか。あくまで舞台装置の一つに過ぎない。事件という非日常(それでも舞城の場合は有り得ないくらいに非日常)を通して愛というものを際立たせているように思える。