相変わらずQEDが売っていません。

辻村深月『冷たい校舎の時は止まる(上)(中)(下)』読了。

雪の日に校舎に閉じ込められた8人。学園祭で自殺したのは誰?
思い出せないその名前。時が止まった校舎の中で、8人の青春と過去が入り乱れる。そして消えていく仲間達……。
8人を閉じ込めたホストの正体は……??

まぁ、なかなか面白かったと思います。
ちょっとSFがかったミステリですね。
特殊な設定を受け入れられれば読めていけます。
8人それぞれの背景がしっかり書かれています(だからこそこの長さか)。
青春の時代。そして友情。
誰もが通ったあの時代。どこか懐かしい爽やかさを思い出しますな。ラストもいいですし。
同時に三分冊した理由もまぁ、何となく分かりましたよ。
これ、一冊にしたらちょっと読みづらい。二冊でもまだ厚い。
三冊にして初めて一冊あたりが丁度いい分量になるんでしょう。
上巻読んで気になったら次に行ける分、一冊にしない方が良かったのかもしれません。
でもどうせなら、下巻がまるまる解決編とか、そういう演出も面白かったんじゃないかなぁ。あ、期待しすぎですか。そうですか。
そういうわけで、総論。
当たりでも外れでもないと思いますが、面白いです。
こういうのは……まぁ、好みになっちゃいますからねぇ。
取り合えず、上巻だけでも読んでみたらどうですか?